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Googleが買収した会社が作った、最新型の2足歩行ロボットがいじめられる姿に感情を感じてしまった自分に驚いた。

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Googleはどこへ向かうのか?

2010年以降、Googleは、平均すると一週間に1社の頻度で新たな会社を買収しているそうです。そして、数年前からロボット開発関連企業を買収しまくっているそうですが、その目的は不明です。

その一社であるBoston Dynamics社が開発した最新型の2足歩行ロボットの性能がかなり向上し、すごいことになっているんです。

 

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それが、この写真の左から2番目の最新型の2足歩行タイプ。一番左のものに比べて小型化も進んでいます。

 

4足歩行タイプのロボットも進化していた

右の3体は4足歩行タイプのロボットですが、Google買収以前、当時ネットで公開された1番右の初期モデルは、その形状と動きから「怖い」とか「キモチ悪い」という感想が多かったと記憶しています。

この4足歩行タイプも2015年には小型化が進み、以下の動画では大型犬並みになっています。


Introducing Spot

険しい斜面や階段を上っても、人に胴体を横から思いっきり蹴られても、倒れることなく歩き続けるバランス性能は相変わらずなかなかのものです。最新型は走行スピードもかなり早く、長時間の電力供給あるいはバッテリー交換を自動で行うことができれば、産業界ですぐにでも使えそうです。

 

最新型2足歩行ロボットの驚くべき進化

そしてBoston Dynamics社が開発した最新の2足歩行ロボットの様子が、以下の動画で確認できます。まずはこの動画をチェック。


FUTURE & ROBOTS (Atlas, The Next Generation & Deus Ex)

 

さて、皆さんはどんな感想をもちましたか?

私は、けなげに誠実に仕事をこなすロボットがいい奴で、その仕事を邪魔したり意地悪する人間が悪者のように見えました。それはまるで、人間社会におけるいじめの現場を見てしまったかのようです。

感情を持たないただのロボットに対して、かわいそうだと同情すると同時に、機械の塊に対してそんな感情を持った自分に対してもとても驚きました。

Boston Dynamics社の人たちは、4足歩行ロボット時代から、ロボットに対して蹴りを入れるなどロボットいじめを披露しています。もちろん、そのような外乱が生じてもバランスを保つ技術力を見せることが目的だと思いますが、2足歩行ロボットに対して行われるその行為は、4足歩行ロボットに対して行われる行為とはまるで異なる感情を、動画を見ている人に与えています。

 

人間らしさとは何か?

でもよく考えてみると、人間はその対象が生物として人間であるかどうかにかかわらず、人間らしさを感じる要素の一部があるだけでも、その対象に対して同情を寄せたりすることができるのだと気付きました。例えば、漫画やアニメです。

漫画やアニメはしっかりとしたキャラクター設定とキャラクターの描き方、ストーリー構成によるところも大きいと思いますが、Boston Dynamics社の動画を見ると、「2足歩行の人型」であることと「ぎこちない動き」、「指示通り仕事をこなす様子」という要素があるだけでも、その対象である機械の塊(=ロボット)に対して人は感情を寄せることができるということがわかります。

 

人工知能に人は心惹かれるのか?

ここでいう人間らしさとは、必ずしも容姿が「人型」である必要はないのだと思います。2013年に公開された「her/世界でひとつの彼女」では、人格を持つ最新の人工知能型OSに恋をする男性の姿を描いています。大変興味深い映画であり、人工知能が普及した近未来の世界を垣間見ることができます。映画の中で描かれる未来では、人工知能は実体を持たず音声だけで人間とコミュニケーションをとります。それでも初期設定で異性を選んだ主人公の男性は、彼のためにつくす人工知能に次第に心惹かれていくのです。


映画『her/世界でひとつの彼女』予告篇

 

人は文字情報にさえ恋をすることができる

私は若い頃、ネットの恋愛サービスを使ったことがあります。検索して選んだ女性などと同時並行で専用システムを使ったメールのやり取りをしていました。すぐに返事がこなくなる相手もいましたが、何名かとは毎日やり取りをするまで相手のことが気になっていました。そんな経験をしたことで、たとえ相手の容姿がわからず声を聞くことができなくとも、異性というだけで人は勝手に妄想し、文字(テキスト)情報だけでも恋心を持つことができることを知ったのです。きっと大昔の文通も同じようなものだったのでしょう。

昨年、ソフトウェアが不倫サイトの女性ユーザーを装っていたという驚くべきニュースがありました。何万人もの男性が会話ロボットと知らずにチャットやメールをしていたそうです。

pc.nikkeibp.co.jp

 

人工知能と2足歩行ロボットがつくる未来

クラウドサービスの普及により、人工知能の技術は飛躍的に向上しています。人工知能の精度を高めるためのデータ収集が容易になったからです。例えば、iPhone4Sから搭載された音声アシスタント機能「Siri」ですが、iOSのバージョンアップとともに進化し、iOSでは個人の声を認識する機能までプラスされました。多くのユーザーがSiriを使えば使うほどSiriは賢くなっているのです。最新のSiriでも「her/世界でひとつの彼女」の人工知能OS「サマンサ」ほど流暢に話すことはできませんが、Siriがサマンサのように話せるようになるのは時間の問題だと思います。

そんなサマンサのようなSiriが、人間のような人工ボディを手に入れる世界はすぐそこまで来ているのです。例えば、美少女アンドロイド「ASUNA」ちゃん。人工ボディは部分的にはかなり人間に近づいているのです。


人間かと思った! 日本企業が作った美少女アンドロイド「ASUNA」ちゃんがリアルすぎる

 

ドローンが空を飛びアンドロイドが仕事をこなす世界

今、世界中でドローン、ロボット、人工知能に関する研究開発がブームになっています。10年後には、人間の代わりにドローンが荷物を運び、ロボットが働くお店があちこちにできているのが当たり前の世界が広がっていることでしょう。その時、Googleはロボットを使ってどんなサービスを提供しているのでしょう。個人向けのパートナーロボットでしょうか?企業向けの業務支援ロボットでしょうか?どちらにしても、今後のGoogleの動向に目が離せませんね。

 

元ネタはこちら

今回の話のきっかけとなった元ネタは以下の記事です

www.itmedia.co.jp