■本日のオススメ本
「アドラー心理学入門―よりよい人間関係のために」
岸見 一郎 (著)
■内容
本書ではアドラー心理学の見地から、どうすれば幸福に生きることができるかという古くからの問いにアドラーがどのように答えようとしているかを明らかにし、どのように生きていけばいいのかという指針を示しました。
ーAmazonより抜粋
■こんな人にオススメ
- 子育て中の母親・父親
- マネージャー、リーダー
- 大小、ジャンル問わずチームを率いるリーダー
- 教師、先生と呼ばれる職業の方
■印象に残った言葉
目的や目標がまずあってその目的の実現のために行動したり、感情とか思考を創っている
不適切な行動には注目しない一方で、適切な行動に注目します
罰したり叱ったりすること、またほめることは、自分には能力がない、また(叱った場合は)人々は私の仲間ではないという信念を形成することに荷担することになり望ましくありません
■感想
アドラー心理学という心理学の分野があると私が知ったのは、約2年前です。
コーチングを学んだ友人が通っていたスクールを教えてもらい、そのスクール主催のセミナーに参加した頃です。アドラー心理学の考え方のベースにあるのは「目的論」。
ちょうど子供の教育方針について、悩んでいたタイミングだったので、大変参考になりました。これまで全く考えたこともなかった視点で、子供の行動を観察できるようになったからです。
例えば、「目的論」の考えに従えば、子供の行動や感情の裏には、ある目的があってそれを達成するための手段として行動したり、感情を使っていると考えるのです。
その目的は何かと考えてみると、親の気を引くことだったりするかもしれません。だとしたら、子供の行動に対して例えば親が叱ることは、子供にとっては目的達成なのです。きっと子供は何度も同じことをするでしょう。
そんな風に考えてみると、子供への接し方を親が工夫する必要が出てきますよね。子育てにはクリエイティブな思考が本当は必要なのです。ただ反射的に反応しているだけなら、子供と同じですから。
このように「教育」はアドラー心理学の中心にあり、本書にも「子供を適切に教育するためには、子供を育て結局のところどんな大人になってもらうかということについて、はっきりと常に意識していなければなりません。さもなければ目先の対応に終始することになってしまいます。」と書かれています。