■本日のオススメ本
「稼ぐまちが地方を変える―誰も言わなかった10の鉄則」
木下 斉 (著)
■内容
人口減少社会でも、経営者視点でまちを見直せば地方は再生する!
まちおこし業界の風雲児が、地域ビジネスで利益を生むための心構えから具体的な事業のつくりかた、回し方までを、これからの時代を生き抜く「10の鉄則」として初公開。
ーAmazonより抜粋
■こんな人にオススメ
- イノベーター
- ワークショップデザイナー、ファシリテーター
- 国や行政関係の方
- 地域活性に取り組んでいるNPO、地方自治体職員、一般企業社員
■印象に残った言葉
地域活性化で成果を上げるのは、一致団結した大集団ではなく、孤独と向き合って覚悟を決めた少人数のグループ
重要なのは売上規模でなく、利益率なのです
これからの時代には、「民間には高い公共意識」、「行政には高い経営意識」が求められているのです。
■感想
震災以降、全国でまちづくりや地域活性を目的としたワークショップが、盛んに行われるようになりました。それはそれで様々な効果はあると思います。
しかしながら、本当の意味で地域を活性化させるためにはあまり機能していないのではないでしょうか?
私自身、約半年ですが仕事で地域活性を最終的な目的としたワークショップの企画などに携わったことがありますが、私の知る限り、企画したイベントの参加者や関係者の高い満足度以上の効果はほとんどありませんでした。よくて一時的にメディアに掲載されたことくらいでしょう。しかも地元メディアなので効果もゼロ。イベントを開催すること自体が悪いと言っているわけではなく、全体計画、次の一手がないのです。
それはなぜか?イベントを主催する地方自治体が国からの補助金に頼っているため、補助金目当ての企画しかないからです。補助金はいつかなくなります。金額以上のこともなかなかできません。一度補助金の申請が通ると、今度は使い切ることが目的となってしまいます。
もちろん関係者は地元や地方のために必死にやっているはずですが、力を入れる方向がちょっとだけズレているんでしょうね。それまでやったことがないから。
長くなったので、本書の最後に載っている格言を紹介します。もしピンと来た方は、ぜひ本書を手にとってみてください。明日から何をすべきか見えてくることでしょう。
【付録】まちを変える10の格言
- 行政に頼らない
- 自ら労働力か資金を出す
- 「活動」ではなく「事業」としてやる
- 論理的に考える
- リスクを負う覚悟を持つ
- 「みんな病」から脱却する
- 「楽しさ」と利益の両立を
- 「入れて、回して、絞る」
- 再投資でまち全体に利益を
- 十年後を見通せ